RBC琉球歴史ドラマ　阿麻和利に登場する三眼銃を作った

2024年2月11日

三眼銃

琉球歴史ドラマ　阿麻和利

琉球歴史ドラマ「阿麻和利」は、沖縄セルラーが提供する特別番組で、全3話からなります。またこのドラマは琉球の歴史的な偉人である阿麻和利の物語を描いています。以下に詳細をまとめてみましょう。

放送日時:
- 第1話: 2024年2月7日（水）よる8時放送
- 第2話: 2024年2月14日（水）よる8時放送
- 第3話: 2024年2月21日（水）よる8時放送 ¹
あらすじ:
- 琉球は三山の争いにより荒廃した時代です。しかし、英雄である尚巴志によって三山は統一され、安寧の時を迎えます。しかし、尚巴志が亡くなり、次々と王たちも亡くなってしまい、琉球は再び荒廃していきます。
- そんな中、民衆の中から生まれた阿麻和利は、悪政をひく勝連按司のもちづきを倒すことを決意します。仲間たちの助けを得て、阿麻和利は勝連按司となり、貿易に手を広げて勝連を繁栄へと導きます。しかし、その繁栄のために首里王府の争いに巻き込まれていく運命に立ち向かう物語です ¹.
主題歌:
- 主題歌はHYが歌う「君と未来を」で、2月21日に配信リリースされる予定です ¹.
キャスト:
- 阿麻和利役: 俳優の佐久本宝さん
- 阿麻和利の妻、百十踏揚役: 女優の比嘉梨乃さん ²

このドラマは琉球の歴史と文化を紡ぐ興味深い物語であり、そして視聴者に楽しみと感動をもたらすことでしょう。ぜひご覧ください！🎥🌺

ドラマ阿麻和利に登場する三眼銃を作った経緯

2023年2月1日沖縄の友人から相談を受ける。ドラマのシーンで使いたい武器があるので作ってほしいというもの。

そしてオンラインで製作物の資料を拝見し、構想を得た。また、三眼銃という存在は人生で初めて知った。

構造はシンプルなので模型の作成は時間がかからないことを告げた。

槍のような長い柄の先に３つの筒があり、そこから鉄球を発射できるようだ。

３つの穴があるのは３連発が可能な武器で、効率を求めたからだと思う。

槍とは何が違うのか？

この武器は至近距離で使うようだ。
発射されると轟音が響き、相手を威嚇し戦意を喪失させる効果が期待できる。
至近距離での破壊力があり、甲冑も貫通できるみたい。
敵の先鋒を撃てば戦局も変わる必勝の使い方だったと考えられる。
古代明国から伝わると伝承される。

翌日には三眼銃のパーツデザインを仕上げていた。

2月1日三眼銃デザイン完成

そのデザインがこちらです。

わかりやすくパーツごとに色を付けている。
柄の部分は塩ビパイプを通すようにデザイン
塩ビパイプは規格品を使用できるようにした。
仕上げの際、塩ビパイプの長さを自在に変更が可能だ。

三眼銃デザイン作っていて思ったのは３回まで発射できるという概念だ。

信長・徳川連合軍対、武田軍が戦った長篠の戦い（３人の火縄銃を１サイクルとして連続発砲した）を考える。

三眼銃それは間髪入れない３連射は効果的な武器だといえる。

守り手側からすると城壁をのぼろうとする敵を倒すには槍が届かない。
弓では弱いし逆に狙われやすい。

槍のように操作し、向かってくる敵に大打撃を与える武器。それは当時は最新兵器だったに違いない。

3月11日には三眼銃部品が仕上がっていた。

３Dプリントされて仕上がってきたパーツ。また材料はPLA樹脂を使用した。

とてもきれいな仕上がりだと思う。

三眼銃イメージの為仮撮影してみた

三眼銃の柄は短めだが、イメージは十分できたかと思う。この後パーツを沖縄に送りました。

その後、美術さんにより仕上げられた三眼銃

鉄さび感がしっかりと出ています。まるで本物みたい。素晴らしい完成度です。

俳優さんの名演技と名編集とあいまって、素晴らしいドラマに仕上がっていました。感無量。

三眼銃とは

三眼銃は、中国古代の短距離火器で、鉄または粗鋼で作られています。外観は三つの竹の節状の銃身が連結されており、各銃身の外側に小さな穴があります。使用時には銃身内に火薬を詰め、最後に鋼球や鋳鉄塊、鉄砂などを装填し、穴に引火薬を追加します。点火薬を点火して火薬を爆発させ、弾丸を発射します。三つの銃身は順番に射撃できるようになっています。

この三眼銃は、壬辰倭乱（文禄の役）の時に作られたもので、ユニークな形状をしています。銃口が3つもあるため、一度に三発の弾丸を打つことができました。そして朝鮮は中国明の軍隊から伝授を受けた技術を基に、新たに開発した先端兵器でした。このような武器は、壬辰倭乱が朝鮮の政治や経済だけでなく、武器技術にも大きな影響を与えたことを示しています。

現在、国立中央博物館の朝鮮室でも三眼銃を見ることができるようになりました。またこのドラマチックな武器は、その特異性と歴史的背景から興味深いものです。