世界最速?具体的な使用レビューがなかったので、使用感を書いていこうと思います。
旧正月もあってか、お正月に注文したRocket1 3D printerは2023.2.13到着した。
Rocket 1 Pro(Resin package)
今回はプロバージョンのレジン付きを購入しました。
到着時の梱包。光造形機にしては、縦にでかい。見た目のデザイン性を重要視したのか、とにかく本体もでかい。
Rocket 1 Proを開梱してゆく
カートン内ですが、いかにもお粗末な梱包です。中国ベンチャーっぽい。
とにかく縦にでかいので存在感がすごいです。ビールサーバーか何か?と思わせる形です。外観のデザイン性にこだわりすぎ!実際のプリント性能はどうか?
Rocket 1 Pro詳細のディティール
外観の美観にこだわった感がすごいです。裏張りのシールが安っぽい。名前がロケットというだけあって、この外観なんだろう。
トップダウン式のため、このレジン容器約4リットルを液体樹脂で満たす必要がある。
QIDI社製XPROとRocket 1 Proサイズ比較
このボリューム感です。
なるべくコンパクトのほうがいいんだけど
Rocket 1 Pro付属物の確認
- SO-Lレジン(肌色)5本で合計5L
- 電源コード
- プラットフォーム2個
レジンが大量!って思うけど、実はレジンタンクが4L必要なのです。
トップダウン式なので、タンクに4L充填が必要なのです。
SO-L樹脂は充填液が使用できない樹脂のため、まるまる使えない樹脂量が4リットル必要なのが残念でした。
しかも、レジンタンクが黒色で中身が見えないのが難点。透明で作らなかったのは紫外線対策と思われる。
Rocket 1 Proの付属備品
セット内容全部!プラットフォームが2つあるので、連続生産を意識してるかな?
- USBメモリー
- ニッパー
- 六角レンチ
- シリンダー
- クレーパー
- ゴム手袋
- プラットフォーム2個
- 固定用ねじ
- 紙漏斗数枚
- ピンセット(大き目)
黒いものがレジンタンク
説明書は全部英語なので、こちらの日本語翻訳版をどうぞ。
Rocket 1 Pro試運転してみる
液晶パネルで、特に説明がなくても扱えるレベルです。
テスト露光してみた感じ。プラットフォームに紫外線がチェッカー柄に照射されてテスト完了。
あえてお部屋の照明を落として撮影してみた。緑色のチューブ照明が幻想的です。
Rocket 1 Pro初回の試験造形を試みる
レジンタンクに4本のレジン4Lを投入。結構重いです。本体にタンクを装てんし、テストプリント開始。
このとき、お部屋温度が低かったため、エアコンで約18度まで、環境を整えた。
プラットフォームが下がり、レジンタンク内に沈んで、上がってを繰り返しながら、紫外線を照射。
どんどんプラットフォームが下がってゆきます。
このとき、あふれ出たレジン液はオーバーフローして、透明なオーバーフロータンクに回収されます。
4つのねじ足を調整して、液面がフラットになるように調整します。
1回目の造形は失敗
お部屋温度が低いのと、紫外線照射設定があっていなかったみたい。
最下層4秒、毎層1.3秒に設定。レイヤー0.05mm(これがSO-L樹脂のデフォルトみたい。)
何度か繰り返し、ようやく形になってきました。
さすが4Kクオリティ小さくてもしっかりと柄の表現ができていますね。
このサイズではFFF形式の3Dプリンターでは実現が不可能。光造形ならではのクオリティーだ。
よく見ると頭部が盛り上がっています。これは造形が失敗。
まだまだ環境設定を追い込む必要がありそうだ。
Rocket 1 Pro翌日のプリント
特にラフトをつけなくてもプリントできるようだ。
プラットフォームはマグネットで簡単に取り外し可能。このときゴム手袋しなければべたべたしてよくありません。この樹脂はさらっとしているほうと思いますが、室温が低いこともあり、表面張力して、取り出した状態では造形が見えにくいですね。
Rocket 1 Pro手のひらに収まるこのクオリティ
初めてのプリントアイテムができました。ロボットの首や接続部が細く、強く握るとすぐに割れてしまいます。この樹脂は特に脆いので、この形状だとキーホルダーなどの用途には使えませんね。
タフレジンなども使用したいが、4L必要なのと、水洗いレジンは充填剤と相性が悪く、併用できないので、樹脂交換性がよくありませんね。
Rocket 1 Proさらに量産のテストをしてみる。2023.2.15
こちらもできていますが、サポートの設定が良くなくて、少しディティールのムラがありました。
光造形はサポート設定がとにかく時間がかかりますね。造形失敗率がとても高い気がします。
室温や環境条件によっても変化すると思われます。
Rocket 1 Proいくつかの作品を作ってサポート材を取り外してみた
いくつかのサイズのモデルを作り比較してみた。
造形できていない部分があり、これも室温の影響か?
樹脂にラッカー塗料で着色してみた。
光造形は塗装にとても相性が良い。PLAなどに比べると色ノリが良好です。
着色すると、コントラストが上がったように見えますね。金色塗料を吹き付けて乾燥した後の様子。
寄りで見ても、すごいディティールですね。スターウオーズのC3POみたいな金色です。光沢は少なめですね。
龍のモチーフをプリントしてみた。
積層痕が見えません。さすが世界最速のトップダウン3Dプリンター!
トップダウンならではの積層法で、フィルムバットで造形物を引っ張らないためか、ものすごくZ軸方向がきれいですね。肉眼では全く積層痕が見えません。
これはトップダウン式最大のメリットではないだろうか?
3Dプリント造形サイズの比較
プリンターこそ違うが、右の2つがRocket1 3D printerで作られている。
その他はPLAでQIDIのX-MAXでプリントされたもの。希望するサイズによって造形形式が変わる。
冷却ファンから異音が!
安物のファンが使用されているためか、中国製あるあるの異音が!結構大きな音がします。これは交換が必要なレベル。やはりまだ成熟していないベンチャーメーカー製なので、品質はいまいち。
メーカーに問い合わせたら、返事は遅め。
「最初はファームウエアをアップしろ、そうしたら運転中のみファンが動くよ?」みたいな意味不明な回答。何か責任逃れな説明といいわけ。これは中国あるある。信頼性低下。
さらに、突っ込んだら、
動画を撮って送れとか説明を受けた。あまり誠意を感じない対応。これも今後、このメーカーが生き残るか、そのあたりの対応で決まりそうだ。
ミラー着色に挑戦2023.2.25
最初にベースにブラックの着色を行う。
次に反射色塗る。
最後にトップクリアを吹く。
レジンタンクにカメラレンズヒーター12Vを仕込んだ。2023.2.25
レジン液を温めて、お部屋の温度もエアコンで20度ぐらいに安定させてプリント実施。
レジンタンクにカメラレンズヒーター12Vを巻いています。液温は20度ぐらいに安定。
無難に仕上がっています。しかし、これが1.5時間でできる。通常の光造形では3時間はかかるはず。そう考えるとプリント速度が速いため、生産性は高いように思う。
格子状になっているプラットフォームのため、裏側から造形物を押し出すことで、プラットフォームからはがしやすい。
OLFAのスクレイパーに変えてから作業が早くなった。
めんどうなのはこのプラットフォームから造形物をはがすことだ。
そこで、FFFプリンターでいうところのPEIシートのようなもので、光造形用のマグネットシートセットを買ってみた。
Rocket1 3D printerでスプリングシートを使ってみた。
マグネットシートをプラットフォームに張り付けて、バネ鉄板を取り外して曲げることで造形物を簡単に取り外しができるというもの。最近出てきたアイテムなのか?標準で装備しているプリンターは現時点で見たことがない。
トップダウン式プリンターには向いていないみたい。
プラットフォームにはマグネットが装備されているので、乗せてみたら使えるのではないか?と思ったが、あの穴には意味があり、表面張力が起因しているためか?あるいは、このばねシートの食いつきが悪すぎるか?のため定着しませんでした。表面をサンドブラストなどしてあげれば変わるかもしれませんが。
造形後のプラットフォーム清掃
こびりついた造形物を処理するのは、面倒であり大変な作業量になります。手が汚れるのが最も嫌です。水洗いレジンなら少しはストレスも減ることかと思いますが、この作業が嫌で、FORM2を使わなくなり、売却した過去があります。
スクレイパーでひたすら、払い落として清掃します。
裏側にもこびりついているため、なかなか骨が折れる作業です。
造形物はこのような感じです。取り出した直後
滑っとしています。
IPAに浸します。
ゴミ袋内でエアーを吹いてレジンの残骸を吹き飛ばします。
最後に二次硬化させます。ジェルネイル用の蛍光管UVライトです。
Rocket1 3D printerイルミネーション
Rocket1 3D printerロケットワン3Dプリンターまとめ
良い点
- トップダウン式なので、フィルムストレスがなく、造形がきれい
- 造形速度が速い
- 固まったレジンが沈むためレジンタンクの清掃が不要
- フォルム交換が不要
悪い点
- レジンタンクに4Lの使用しないレジンが必要
- レジン交換がストレス
- 筐体がでかい
- 価格が高い
続報2023.3.3 15万円で落札して、売却に成功。
15万円で落札して、売却に成功。
2023/01/18 | PAYPAL *HEICHUANGKE HEICH | ¥228,414 |
売り手の情報
深圳市黑创科技有限公司
請求書ID
ZU2023011861311821788
購入内容の詳細
Rocket 1 Pro(Resin package)
商品番号: 21085155
$1,599.00 USD
TransactionDiscount- $0.01 USD
配送$100.80 USD
取扱手数料$34.00 USD
合計$1,733.79 USD
228,414円で購入したので15万円で78,414円の使用料金でした。
約1週間使用したので、約11,000円/日かかりました。その他のグッズや人件費は除く。
面白かったけど、買わないほうがよかったかな。良い勉強になりました。
再梱包の際、レジンタンクからボトルに樹脂を移す作業で、液だれがひどく、毎日のメンテナンスは非常につらい。さすがにこの点は中国製。
再梱包して、無事に次のユーザーにお嫁に行きました。春節セールで購入したけど、次のバレンタインセールでもっと安く売られていたのがショックでした。
$1,599.00 USD(買った価格) がさらに
US$ 1169.99 US$ 1798.00(元値)
今はスクールシーズンセールでなげ売っている感じ?
多分このプリンター改良したらもっと安く作れます。500USDぐらいで販売できる作りにはできるはずだ。今後の類似品に期待。
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] ZIPPOを海外に送るのは初めて(空輸沖縄へはあります)でしたが、まさか国内でとまるとは思いませんでした。以下のような記事がありました。 […]